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ラップ盤・ポリッシュ盤_両面加工の原理-基礎知識

こんにちは、LINE担当のKです。

週末にたまに現れる予定ですが…興味を持っていただければm(__)m

 

さて、今日は「基礎知識Jr.」です。

 

なぜ[Jr.]なのかと言うと、基礎知識にはなるけど、基礎知識には
記載されていないからです。

そのうちラインナップしますのでお待ちくださいm(__)m

両面機とは

平面加工の方法のひとつで、両面を同時に加工する方法のことを言います。

表現としてはラップ盤とかポリッシュ盤なんて言い方をされることがありますね。
逆に片面機は「オスカー」とか呼ばれるものが古くから使われています。

 

両面機の使い方としては「バッチ処理」と言われる加工方法で
多くのワーク(硝材)を一度にたくさん加工する時に使われます。

機械のサイズは小さいものから大きなものまであり、仕様も多種多様!
ここでは説明しきれないほどありますね。

それでは、今日は弊社研究開発センターで使用している両面機(両面ラップ盤)
をベースに機能と原理についてお話していきます。

特長と機構

次の画像は16Bサイズの両面ラップ盤です。
研削研磨.comは固定砥粒ラッピングをお勧めしておりますので
ブリエムールが設置されています。

両面ラップ盤にはいくつかの種類(仕様)があるとお話ししましたね。

機構-動きのベースとなるもの

まずは「way(うぇい)」と「motor(モーター)」です。

way  :方法-ここでは動く箇所として考えてください
モーター:独立して動く箇所と考えます。(減速機の数でもOK)

よく4wayとか3way中には2wayと言った機械があります。

両面機として動く箇所は主に4カ所ですね。

1.定盤(下定盤) :上の写真で固定砥粒が設置されている箇所
2.定盤(上定盤) :上定盤を動かすところ(写真でいうと中心の突起箇所)
3.インターナルギア:キャリアを動かすための外側のギア(内歯の大きな歯車)
4.サン(太陽)ギア:キャリアを動かすための中心にあるギア(歯車)

この4つの動きがうまくかみ合うことで両面機での加工が成り立ちます。

 

次にモーターですね。

これはそれぞれの駆動箇所(way)を動かす減速機と言われるものを指します。
4way2motorとか3motorとかありますが、motor数が多い機械程加工の仕方を
コントロールできます。
(motorはwayの数がMAXで1motorはある一定の条件で稼働します)

特長-両面加工に求められること

特長と表現すべきか迷うところではありますが…

両面機ではバッチ処理と言ってできるだけ多くのワーク(削りたいもの)を
同じように仕上げることが求められます。

どんなことが求められるかと言うと、
(基礎知識へのリンクを貼ってますので、知らない方は見てみてください)

平坦度・平面度
・粗さ(面粗度ともいわれる)
平行度(厚みバラツキが無いこと)

基本的な所はこんなところでしょうか?
Rate(レート)等についても求められますがここではスルーします。

そして、求められる精度はμm(まいくろめーとる・みくろん)やnm(ナノメートル)が
求められます。

μmは1000分の1mm、nmは100万分の1mmです。

いかに早く、そして誤差なく仕上げていくかが両面によるラップ加工の醍醐味と言っても
過言ではありません。

年々要求制度は厳しくなる一方なのでここを理解することは大事です。
※生産現場よりも開発段階の方がより必要な情報です
※生産の場合はこれを理解しているとちょっとした改善で良品率が上がったりします。

長くなるのでこの辺で…次のテーマに移ります。

原理-なぜできるのか

両面機でラップ加工またはポリッシング加工を行うときに、たくさんのワークを
一度に仕上げることが出来るのはなぜだかわかりますか?

両面から一気に削ってるからでしょ!!

まぁ、そうなんですが、それだと説明にはなりませんよねm(__)m

 

基本原理は「三面すり合わせの原理」

 

三面摺りとか三面定盤の原理なんて表現している会社もありますね。

この原理は、「ニュートン原器」と言われる平面の基準を作る際にも
用いられる原理です。

調べると色々出てくるかと思いますが、基本的には

・3つの面をこすり合わせることで、互いの面が平面に仕上がる方法
・3つの面を順番に合わせながら加工することで平面を得る方法

として知られています。
これを片面機などで行うとかなり難しかったりするのですが、
両面機の基本原理は「三面摺り合わせの原理」がもととなっているため
たくさんのものを同時に高い精度で仕上げることが出来ると
覚えておけばいいですね。

その三面は以下の通り

・上定盤
・下定盤
・加工するワーク(削りたいもの)

そして、その3つの面を仕上げると言うよりも、上下2つの定盤が
基準の面として仕上がっており、真ん中にあるワークを同時に
こすって(削るまたは磨く)ことでより良いものを仕上げます。

 

難しい話ではありますが基本としてはこんなところですかね…

その他にも考えることはたくさんあります。

・各ギアの動かし方とそれによる効果
・相対速度
・プレストンの原理
・研磨砂の選び方

等々…

私もまだまだ勉強のみですので本日はこの辺でm(__)m

気になることがありましたらこちらからお問合せ下さい。

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