こんにちは週末のKです。
今日は固定砥粒加工でも遊離砥粒加工でも使われる
ダイヤモンドについてのお話です。
遊離砥粒によるラッピングやポリッシングは主に
GCと言われる炭化ケイ素(SiC)や酸化セリウム(セリア)
酸化ジルコニウム(ジルコニア)、シリカなどが使われますが
ダイヤモンドスラリーとしてダイヤモンドを砥粒として
使っている場合もあります。
とは言え、よく使われるのはインゴットをウエハー状をスライスするとか
固定砥粒または半固定状態で使われることが多々あります。
なぜダイヤモンドが使われるのでしょうか?
答えは硬い(かたい)からです。
『研削研磨の基礎知識』のなかに『硬さの関係』というページがあるので
一度読んでもらえるとよりわかりやすくイメージできると思いますが、
削ったり研いたりするには…特に削るためには削りたいものよりも
削るものの方が硬い必要があります。
消しゴムでガラスは削れませんからね。
硬い硬いとさっきから言っていますが、硬さの指標を知っていますか?
モース硬度・ヌープ硬度・ビッカース硬さ
等がよく用いられますが、これって何なのでしょうか?
大きく分けると
・モース硬度
・ビッカース硬さ&ヌープ硬度
の2種です。
さっぱり分けられた意味が分かりませんねm(__)m
キズつきやすさ
と
くぼみをつけるときに必要な力の度合い
みたいに言えばわかりやすいですかね?
モース硬度、または新モース硬度は
1~10または1~15の値で分けられています。
これは2つの素材をこすり合わせた時にどちらが傷つくかで
硬さを判断しているものです。
・ダイヤモンドと炭化ケイ素なら炭化ケイ素に傷がつく
・セリウムと蛍石(フッ化カルシウム)なら蛍石に傷がつく
と言った具合に硬いものほど大きな数値となり、
ダイヤモンドが頂点に君臨します!!
ではモース硬度やビッカース硬さはどうでしょうか?
まず、モース硬度とビッカース硬さの違いですが、
違いはくぼみの形などで、似たような結果を得ます。
くぼみの形は
ビッカース⇒正方形
モース ⇒細長い
と言う感じです。
ある一定の圧力でのくぼみのつき方とその標準偏差の値を
数値として表しているので、より硬さの度合いがわかりやすいですね。
その中でもダイヤモンドは頂点に君臨します!
でも、頂点に立っているのは硬さに関してですね。
硬さに関して
これが重要なんです。
硬ければいいのか?と言う話です。
どういうこと?
って思いましたか?
ダイヤモンドって意外ともろいんです。
強度の一つとして靭性(じんせい)と言うものがあります。
割れにくさや粘り強さを表すものです。
簡単に言うと、ダイヤモンドは衝撃に弱く割れちゃうんですね(´;ω;`)ウゥゥ
だから何?と言う方はダイヤモンドを使う環境を考えてください。
ダイヤモンドの刃をゆっくり使っている場合はいいですが、
使うときって結構早い回転で使ったりしていませんか?
最初に話したインゴットからウエハ状にスライスする時なんか
早い回転かつ加工熱が出ます。
削る相手が硬ければ、ダイヤモンドもすぐにダメになってしまうし
ダイヤモンドもすり減ります。
熱が高すぎれば消滅します。
意外ともろくて、万能ではないんですよね。
でも、
ダイヤモンド出なければできない物が多くあるのも事実!
ダイヤモンドにかかわらず、良いものにも欠点があります。
それをいかに補い、使いこなすかが技術者の腕にかかってくるんですね☆
利点も欠点も把握したうえで、有効な使い方をすると
ダイヤモンドの魅力はどんどん輝いていきます☆
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