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研磨パッド/ドレスの必要性

「新品のパッドの場合」

定盤に貼った直後のパッドは空気が入ったりしてうまく貼れていないことがある。

うまく貼れていたとしてもパッド本来の厚み差や定盤の癖によって当たりが悪く、

両面機の場合だと合致も悪い可能性がある。

 

その状態で使用するとパッド全面を使えていないため十分な研磨レートが得られない、

局部圧がかかってしまい、仕上がりのワーク精度が悪かったりキズが発生したりします。

 「使用中のパッドの場合」

長期的に研磨していると研磨材が気孔に入って開口径をふさがれてしまったり、

ワークとパッドが繰り返し摺り合わせられることでも平滑化してしまう。

目潰れ時のパッド表面拡大

→ワークが鏡面化しパッドが平滑化することで互いの接触面積が増えることで、

加工抵抗やビビりが発生する

→それにより研磨レートが低下やワーク精度が悪化が生じる

ストレスなく加工するためにはドレスが必要です。

ドレスが必要な理由としては他にもあります。

研磨ではワークはパッド内外周部からオーバーハング(はみ出させる)させると

ワークの精度や平行度が悪化するので、オーバーハングさせないのが一般的です。

また、ワークは規則的に回転しながら加工されるのでパッド通過頻度に違いが生じます

そのためワークが接触しない部分、通過頻度の少ない部分と通過頻度の多い部分で

厚み差が発生します。厚み差が発生することで圧力のかかりが不均一になり、キズや

精度悪化の要因となります。

その厚み差をなくし均一に圧力がかかるようにするためにはドレスが必要となります。

良い製品を作りあげるには手間を惜しみ定期的にドレスすることをお勧めいたします。

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