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精密研磨パッドの両面テープ

精密研磨パッドの両面テープはどんなものが良いのか?

精密研磨パッドは、研磨定盤に両面テープで貼り付けて使用します。
この貼り付け方も奇麗に貼り付けないと段差が出来たり、異物が混入したり…。
μm、nmを仕上げる世界ですので、貼り付けはとても重要です。

その貼り付ける為に必要なのが、両面テープです。
いくらキレイに貼り付けが出来たとしても、両面テープに問題があると研磨中にパッドが剥がれたり、ズレたりします。
それにより精度悪化や、クラッシュの可能性が増えてしまいます。

これが製造側が最も懸念される事の一つかと思われます。クラッシュの発生はワークの破損だけではなく、研磨機の清掃(破片の除去他)も必要となり、作業時間を大幅にロスする事にも繋がります。
その間生産が止まる事になり、マイナスとなります。

じゃあ剥がれない為に…と、単純に粘着力の強いテープを使用すると剥がれは解決できますが、相反してパッドを外す時に苦労する事にもなります。お客様によっては溶剤を使用して剥がす場合もありますので、最終的にはお客様の選択となるのですが、このあたりのバランスが非常に難しいところです。
加工時は剥がれにくく、加工終了後には剝がれやすい両面テープが必要となります。
ただし…お客様により加工条件、クーラント等が異なりますので、一概にこれが良い!と断言できない部分です。

弊社取り扱いの【FILWEL製 精密研磨パッド】では、主に3種のテープを用意しております。(もちろんお客様の用途に応じて3種以外でも準備可能です)

・Aタイプは、シリコンウェハー研磨の研磨パッド勃興期にスタンダードなテープとなりお客様が使い慣れているものですが、価格が若干高い傾向の為、お客様の指定が無い場合は使用しません。

・Bタイプは、幅広く様々な種類の両面テープのメーカー品で一概に際立った特徴というのはないのですが、一般的な研磨で使いやすい粘着力です。

・Cタイプは最も価格的に安価ですので、特に指定が無ければまずはこちらを推奨しています。
尚、一般的には粘着力が強いほど価格が高い傾向にあります。

加工条件、加工ワーク、クーラント等に応じて、最適な両面テープを探す必要があります。
この辺りもノウハウと言われる部分になり、各社様試行錯誤を繰り返し、【現時点ではコレ】を見つけられております。

 

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